『陰日向に咲く 劇団ひとり著 』読み終えて
昨日宣言したとおり、いちおう読み終わりました。
ということで感想。
うまい!
なんていうか「座布団1枚持ってきておくれっ」という感じのうまさです。
この本に関しては
1.オムニバス形式の小説
2.それぞれの話が微妙にリンクしている
3.泣ける
といったことが予備知識としてありました。
(ワイドショーとかのインタビューでそんなことを言っていた)
そんな予備知識がありつつ、実際に読んでみた。
正直、ほとんど小説を読まない私でも一晩で読めてしまうほど、読みやすいものでした。
行間の広い、文字の少ない、小説というか、エッセイって感じでしょうか。
で、「道草」「拝啓、僕のアイドル様」「ピンボケな私」「Over run」「鳴き砂を歩く犬」の5つの短編で構成されたこの小説、確かにそれぞれの小説の主人公が他の話の中にすれ違うように登場しています。嫌らしいほどに絡み合ってるわけではなく、さらりと登場するところはとてもいい感じだな・・・と思いました。
短編ということもあり、山あり谷あり、ハラハラドキドキの連続で・・・みたいなことはなかったのですが、とにかく全ての話がうまくまとまっていました。
例えるならば、落語の泣ける話みたいな?
「お後がよろしいようで・・・」
と終わりそうな感じが、いかにも落語っぽいような・・・。
個人的には、「オレオレ詐欺を企てる男の小心者っぷり」や「アメリカ兵を殴った話」ってのがお気に入りです。
あ、話は変わりますが、某百貨店に行って来たのですが、軽くお昼でも食べようと食料を調達した後屋上に行きました。すると、小さいステージがあり「ラブベリ」の何かがあるらしいとのアナウンス。子供たちがぼちぼちと集まる中、いかにもな感じの人が後方にでっかいレンズのついたカメラを三脚にセットしてスタンバってました。
「むむむ」
と思いつつも別の所でお昼にしていると、大きな音楽が流れてきます。どうやらショーが始まったようです。
しょうがないなぁ・・・と思いつついちおう見に行ってみると若いお姉さんが二人一生懸命歌って踊ってました。ラブ&ベリーとして・・・。
そんな一生懸命な姿が、「拝啓、僕のアイドル様」の中の売れないアイドルとそれを応援するファンと重なり、なんとも言えない気持ちになったものでした。
まあ、それはそれとして、話はうまいのですが、どうしても読んでると劇団ひとりの顔が浮かんできてしまうのです。女の子が主人公の話でも、ひとり君が女の子になりきって書いている姿が浮かんできて微妙に感情移入ができなかったのが残念でした。もっと何も考えずに読めたら、もう少し面白いと感じたことでしょう。
そんなことを言ってる自分の文章はめちゃくちゃだったりするのでアレですけれども、ほら、私はこれでお金をもらってるわけじゃないですから・・・ね。
ともぞうさん、こんばんは。
劇団ひとり、本を出していたのですね。知りませんでした。
おもしろそうな本ですね。私も読んでみようかな。
でも、私もともぞうさんと同じく、劇団ひとりの顔が浮かんで集中できなそうな気がします。
考えてみると、劇団ひとりはいろんなキャラでコントしてるんですよね。だから想像できちゃうのかも。
どんなキャラになっても、気持ち悪さだけは隠せないのが不憫ですが...
いや~、すまん。
こんなにちゃんとコメントしてくれて(涙)。
「オレオレ詐欺~」途中でオチわかったんだけど何か
こうもう、グッみたいな。ね。
この感じは、映画「異人たちの夏」の感覚に近くて・・(いや全然違うような気もするが)。という事で、夏休みほんとに暇だったら「異人たち~」見てくださいな。ね。
是非読んでみてください。とまでは言いませんが、気になったならどうぞ・・・ぐらいのおすすめ度でしょうか?>ぼんさん
「異人たちの夏」・・・見ません。きっと見ません。
申し訳ないですが、見ません。>大間さん