今回は冒頭で警察から解放され部屋に戻った塔子に
英器が詰め寄るところから始まります。
参考までに、久松の遺言を
塔子、君がこの手紙を読んでいる時、僕は生きてはいない。
僕を亡くして今、君は幸せかい?
僕はある日、君の事をよく知る人物から忠告を受けたんだ。
江木塔子は過去に2人の男の死によって保険金を受け取っている。
あなたが次の犠牲者かもしれない。
江木塔子が保険金目当ての連続殺人犯かどうか確かめる方法が
ひとつある。僕が君を受取人にした生命保険に入ったと聞いて
君はとっても驚いていたね。自分の命をお金に換算して私に差し出す
なんて馬鹿げてる。そう言ったね。
僕は塔子を疑った自分を恥じて保険を解約した。
だが僕はそのうち別の疑いを抱くようになった。
塔子は金欲しさに男達を殺したりはしない。
君が欲しかったのは、金ではなくて別のものだ。
何のことだかわかるはずだ。
やはり君は僕の命を奪いにやってくるような気がする。
君がこのラベルの文章を読んだとしたら、僕のこの疑いは正しかった。
ということだ。君が僕から奪った命に満足して僕のことなど過去の
男達と同様に忘れ去る時、いとも簡単にこのワインを開けて飲み干すに
違いない。隣には次の恋人がいるかもしれないね。
君が次に命を奪うおうとする相手はどんな男なんだろう?
君が僕にすべてを勘づかれていたことを、この手紙によって知る。
僕の愛がどんなものだったか君はやっと気付くんだ。
君に殺されるならかまわない。
それほど君に愛されたことを僕は誇りに思う。
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何がすごいって英器君、このなが〜い手紙を暗記してました。
塔子が帰ってくる前に覚えておこうと、きっと大変だったことでしょう。
で、この手紙をよんだ英器君は、やっぱり悟り切ったような表情で
「いつか聞いたよな?君は男達の命と引き換えに何を手に入れたんだ?って
答えはここにあった。
君は男が自分に命を投げ出すことでしか、男の愛を信じられない女なんだ。」
で、
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