サトラレ
2001.04.13


今回は、映画を紹介。『サトラレ』です。

STORY

“サトラレ”とは自分の心が、喋らずとも周りの人々に“悟られ”てしまう
という、不思議な能力をもつ人のことを言う。

“サトラレ”は1000万人に1人存在し、例外なくIQ180を超える天才である。
“サトラレ”は自分が“サトラレ”であることは知らない。
自分の考えていることが相手にすべて伝わっている事を知れば、精神的に
耐えられなくなる。

彼等の天的能力を最大限に生かすため、政府は国をあげて“サトラレ”たちが
自分を“サトラレ”であることを自覚しないように特能保全委員会を設置し
保護、監視していた。

そんな“サトラレ”の一人里見健一(安藤政信)は新米外科医である。
同期の医師が手術を経験しているのに対し、高い知識・技術を持つと自負する
自分に、手術の機会があたえられないことにいら立ちと疑問を感じていた。
どんなに高い技術を持っていたとしても、彼が“サトラレ”である以上
医者としての守秘義務なにもあったものじゃない。
だからどんなに高い知識・技術を持っていたとしても、難しい病気の患者などは
担当できるはずもないのである。

特能保全委員会は彼の能力を活かすべく、外科医から国家プロジェクトの研究
スタッフへの道に導くため、精神科医の小松洋子(鈴木京香)を派遣する。


ま、だいたいそんな感じで物語がはじまります。



安藤政信。どう?

泣ける、泣ける、と聞いて見に行った『サトラレ』。
いや、本当に泣きました。

どのぐらい泣いたかというと、かなり泣きました。

なんていうか、はなっから泣いてやろうと思って見に行ったこともあったのですけど
安藤=サトラレ=政信のおばあちゃんの




八千草おばあちゃん。かわいい。

八千草薫さんを見ただけ、うるうるっと早くもきてしまいました。
別に悲しいシーンでもなんでもなく、これから八千草さんがいい芝居を見せて
くれるんだろうなぁ・・・・、と思っただけでグスりと来たのです。




やっぱり描いてはみたものの・・・。

特能保全委員会から派遣された小松洋子(鈴木京香)は、国から派遣されている
くせに、“サトラレ”に対して思いっきりリアクションとっちゃいます。

安藤くんが「・・・なんだこのおばさん。」と思うと、それがそのまま
伝わっちゃうのですが、「なぬっ!おばさんだとぉ。」って顔をしちゃうのです。

だめな博士なんです。
ま、映画的には笑うところなんでしょうけど。

この映画の中では、けっこういろんな鈴木京香が見れてファンの人にはうれしいん
でしょうね。
自衛隊(?)の制服姿、白衣に浴衣、水着(にはなってなかったかな?)。

それから、鈴木京香と寺尾聡がからんだとたんに、『合い言葉は勇気』を思い出して
しまったあたりが、自分的にかなりうっかりものだと思いました。




◆ 感想 ◆

そういうことで『サトラレ』ですが、とにかく泣きました。
それはもう笑っちゃうぐらい泣きました。

なにが泣けるって、何が泣けるんでしょうねぇ?
よくわからないうちに、号泣してました。

真面目な話、八千草さんが出てきただけで、涙腺がゆんできましたからね。
まあ、ストーリーの詳しいところを言わなくては伝わらないと思うので
書いちゃいますけど、もともと安藤君が医者になろうと思ったきっかけっていうのが
おばあちゃんに命を助けられたことがあり、

“ いつかおばあちゃんが病気なんかになったときは、自分が助けてやろう 。”

そう思ったからだったんです。

実際おばあちゃんが病気になり、なおかつその病気というのがかなり進行している
ガンだということが検査でわかってしまうのです。
病院側は安藤君にはそのことは内緒にするわけですよ。病気のこと、その進行状況
もろもろおばあちゃんにつつぬけになっちゃいますからね。

で、おばあちゃんが病気になったというのに、なんにもできないことが
とても悲しくて、とても悔しいわけですね。
そしてその気持ちが周りに伝わっちゃうもんだから、その悲しみが倍増するんですね。

当然私は泣いてました。

さらに泣けるのが、八千草おばあちゃんが孫の安藤君を主治医にしてくれって
頼んじゃったりするんですよ。

「身内だから言うわけじゃないですけど、あの子は本当にがんばりやで・・・。」

みたいなことをあの優しい口調で言われると、もう「ガオォ〜〜〜」って 感じで
泣けてくるのです。

そのあといろいろありまして、安藤君がおばあちゃんの手術をすることに
なるのですが、これがまた泣けるんですよ。
まあ、見てください。ホント泣けるから。

と書いてはみたものの、ちょっと泣かせよう泣かせようとしすぎる部分があり
その辺が、ちょっとやり過ぎかな・・・なんて思ったりもしましたね。
もう少し、さらっとやってくれれば、私なんかいくらでも泣いたのに・・・
って感じでした。

あと、主役の安藤君なんですけど、かなりの熱演で本当にうまいんですけど
“サトラレ”って役の性格上、映画の演出としては通常の台詞のほかに、心の中で
考えている思念波も台詞として聞こえてしまうのです。
それっていうのが演技を説明しちゃっているんですよね。

ま、それが物語上ではなんの問題にもなっていないのは言うまでもありませんが
役者さんとしては、やっぱり俺の演技を説明するなよ。
ってことになるのかなぁ・・・って。

そんな感じです。

ちょっと面白さがうまく伝えられなかったのが、はがゆいのですが
とにかく、なかなか面白く。かなり泣ける映画なので。
まだやってるようなら、見てみたら?

って感じぃ?


見た方は映画の感想なんかも教えてくださいね。
では。




田中・あるよ・要次
ホント、よく出てます。